草刈りが地力を低下させている? 果物の味に影響を出さないための考え方
2019年5月7日
除草剤を使わずに育てた果樹園の果物を食べたいですよね。 だから頑張って大変な草刈りをして育てられた果樹は甘いに違いない! けれど、味にバラツキがある果物を選んでしまった経験があるかと思います。 栽培している農家の人もそこは気になるところです。 なぜ大切に育てた果物なのにバラツキが出てしまうのでしょうか? 草刈り作業の意外な盲点が美味しさを分けてしまうというお話を紹介します。 こんにちは!フルーツ童夢農園主の山田です。 乗用草刈機が普及してから画期的に草管理がし易くなったのですが、 反面草刈りが原因で樹木の成長に影響も出てしまうということをご存知でしょうか 除草剤を使わない代わりに草を小まめに短く刈る農家さんもいるんですが、 回数が多いほど雑草は根をしっかり張っていき 地表部分は雑草の根がびっしりとマットの状態になってしまいます。 そうするとどうなる? 雨が降っても雑草の根がブロックするのである程度の雨が降らないと水分が地下まで下がらない。 また、通常生える雑草は浅根なので 地中深く根を張ることがない為、 土が柔らかいか状態の土壌でなければ空気が地中まで入らず 好気性の善玉菌の活動が鈍ってしまい 嫌気性でジメジメした環境が好きな悪玉菌が増えてしまいます。 結果として果樹の根は根痛みを起こしてしまい、成長に影響が出てしまいます。 私たちの生活で言うところでは 掃除は小まめにやっても 窓を開けて空気の入れ替えを全くしない ようなものですかね。 人にも、家にも良くないですね。 単なる草刈りとは侮るなかれ! って言ったとこでしょうか。 「除草剤を使っていないから環境に良い」 だけでは、購入するお客さんには良いかもしれませんが実をつける樹木に対して良いとは言いきれません。 樹木の成長に影響が出ると言うことは 成らせた果実に対して100%バランス良く養分を送る事が出来ないのです。 バラツキが出るのは樹木の住環境が1番の原因です。 草刈り作業は大切な仕事ですが、 味に影響を出さないためには樹木が元気に育つことを1番に考えて管理しましょう。